リノベーションは、お家のなかの間取りや設備を新しくできるだけでなく、好みのテイストを取り入れたデザインができるのも特徴です。そのなかでも、日本らしさを取り入れ、落ち着きや温かみのある空間になる「古民家風リノベーション」の人気が高まっています。
本記事では、古民家風のリノベーションとはどのようなものかを解説します。古民家風のリノベーションで取り入れると良いポイントや物件探しの方法についても紹介しているため、リノベーションを検討する際の参考にしてみてください。
目次
お家の雰囲気をガラリと変えられる「リノベーション」
リノベーションは、お家を間取りから一新できる工事であるため、設備や壁紙などお家の一部を新しいものに取り替えるリフォームと比較して、自由度の高い工事です。中古物件を購入して好みの間取りやデザインに変えたり、ライフスタイルの変化に合わせて、現在住んでいるお家を生まれ変わらせたりできるため、近年需要が高まっています。
また、リノベーションでは、お家のなかの雰囲気も今とは全く異なるものに変えることができることから、自分好みのテイストを選んで全体のデザインを統一する方も多くいます。なお、リノベーションでよく用いられるテイストには、次のようなものがあります。
・シンプルテイスト
・ナチュラルテイスト
・北欧テイスト
・古民家テイスト
・ブルックリンテイスト
・ホテルライク
・カフェテイスト
・リゾートテイスト
・インダストリアルテイストなど
このなかでも近年人気が高まっている古民家テイストのリノベーションとは、どのようなものなのかを以下で詳しく解説していきます。
古民家風リノベーションとは
古民家風リノベーションとは、日本の家屋ならではの縁側や土間、小上がりなどを設置して、日本の伝統を引き継ぐデザインを取り入れたリノベーションです。日本人なら誰でもほっとできるような和のテイストのなかに自然も取り入れたデザインが多く、落ち着いた空間がつくれることから近年幅広い世代に人気のデザインになりました。
また、古民家風リノベーションは、昔ながらの日本家屋に手を加えつつ、現代の住みやすさを追求した設備を導入した家づくりをするのが一般的です。しかし、現代のテイストの家を古民家風にアレンジする方法もあります。
古民家にはどのような魅力があるのか
日本らしさが溢れる古民家には、多くの魅力がありますが、主なものは次の通りです。
・日本に古くから根付いている自然素材で造られている
・資材には木材や土壁、漆喰などが用いられており、自然と調和した温かみのある空間づくりができる
・趣のある外観や内装が日本らしさや日本ならではの美しさを感じさせてくれる
これらの魅力を残しながら、古民家をリノベーションしたり、新しい家のなかにこれらの良さを取り入れたりするのが、古民家風リノベーションの魅力ともいえるでしょう。
古民家風リノベーションのポイント
古民家風リノベーションをした住まいづくりをするためには、次のポイントを参考に、古民家らしさを取り入れるとよいでしょう。
古材を利用する
通常リノベーションでは、新しい木材を使用して内装づくりをしていきますが、古民家風に仕上げる場合、あえて古材を使用すれば、使い込まれた素材ならではの温かみを出せます。
壁に漆喰や土壁、砂壁などを用いる
日本では古くから壁材に漆喰や土壁、砂壁が使われてきました。これらは日本らしさを演出する以外にも、多くのメリットがあります。例えば、これらの壁材は耐火性が高かったり、調湿効果があったりするため、日本古来から伝わる生活の工夫を取り入れられるでしょう。
また既製品の壁紙とは異なり、材料の繊細な配合具合でオリジナリティ溢れる風合いが出せるのも特徴です。
壁や床、天井に木目調の素材を取り入れる
漆喰などのほかにも、内装に使用する資材には木目調の素材を取り入れるのもおすすめです。古民家には木材も多く使用されているため、目に見えるところに木目調のものを取り入れることにより、より古民家らしさを演出できます。
和室などお家のレトロな部分をあえて残す
リノベーションでは、全てを一新するだけでなく、今あるものをうまく取り入れることも重要なポイントです。最近のリノベーションでは、和室が不要である場合、洋室に変更するケースが少なくありません。しかし、古民家風にリノベーションするのであれば、あえて和室を残すことで、日本らしさを引き出せるでしょう。
内装に使用する色味は重厚感のある白や黒を用いる
リノベーションは、好みのテイストに合わせてカラフルな塗料を使って壁などを塗ることもありますが、古民家風リノベーションではあえて色味は取り入れず、白や黒を基調とするのがポイントです。
日本家屋らしさや落ち着きのある空間になるだけでなく、古民家によくある囲炉裏(いろり)で燻された柱などの雰囲気を演出することもできるでしょう。
古民家風リノベーションをするために取り入れると良いもの
古民家風のリノベーションをする際におすすめのインテリアの工夫について、一例をご紹介します。
木製の家具を取り入れる
お家のなかのインテリアに木製のテーブルや桐箪笥などをインテリアに取り入れることで、古民家らしさが増すでしょう。
照明器具にもこだわる
古民家の雰囲気を演出するのであれば、現代風の照明ではなく、ステンドグラスやガラス細工が用いられたようなランプや吊り下げ式の照明をインテリアに取り入れてみましょう。また、照明の色は蛍光灯のような色味ではなく、オレンジ味のある白熱球がおすすめです。
古民家の物件を探すポイント
今お住まいのお家ではなく、新たに物件を購入して古民家風のリノベーションをしたいと考えている場合は、古民家物件を利用することでより本格的な雰囲気のあるリノベーションができるようになるでしょう。そこで、中古物件の購入を検討中の方に向けて、古民家物件を探す際のポイントを解説します。
古民家物件の探し方
古民家物件を探すには、通常の中古物件探しと同様、不動産会社や不動産情報の検索サイトを利用する方法でも問題ありません。しかし、「空き家バンク」や「移住定住ポータルサイト」を運営している自治体もあります。
これらのサービスは、行政が空き家問題の解決や移住定住のサポートを目的としていることから、相場より低価格で住宅を購入・賃貸できる可能性があるのがメリットです。また、最近では多くの自治体が定住支援政策を設けているため、利用できる制度がないかもあわせてチェックしておくとよいでしょう。
立地に問題ないか確認する
古民家は、交通の便が悪かったり、買い物する場所や病院など生活するために必要な施設へのアクセスが不便な環境にあったりすることも少なくありません。物件の良し悪しだけでなく、自分たちの生活に支障をきたさないかまで確認して検討するようにしましょう。
建物の劣化具合や耐久性を確認する
古民家は当然のことながら、築年数が経っている物件であるため、建物に劣化がみられることもあるでしょう。また、古い建物は耐震基準が現在のものでないときに建てられている場合が多く、十分な耐震性がない場合もあります。
リノベーションする際には、建物の内装を変えるだけでなく、安全に暮らせる住まいにするために必要な工事も実施するようにしましょう。
古民家風リノベーション事例紹介
最後に、当社が過去に行った古民家のリノベーション事例を紹介します。古民家風リノベーションだけでなく、事例のような古民家の良さを残しながらのリノベーションもぜひご相談ください。
古民家再生 スタイリッシュなアメリカンスタイルの家
https://www.ing-reform.jp/renovation/24000.html
before | after |
- 工期:6ヶ月
- リノベーション内容:屋根、外壁、玄関階段、LDK、お風呂、トイレ、寝室、子供部屋
築50年の家を利用した大規模なリノベーションを実施。工事前は、建物の老朽化や劣化の問題だけでなく、耐熱性が悪く冬の寒さが問題となっていました。
今回のリノベーションでは、現在の家族構成やライフスタイルに合わせた間取りやデザイン、設備の導入でお家を生まれ変わらせていますが、既存の梁など日本家屋の良さを残し、温かみのある空間づくりをしています。
贅沢な大人空間で楽しいセカンドライフを
https://www.ing-reform.jp/renovation/21886.html
before | after |
- 工期:4ヶ月
- リノベーション内容:和室、キッチン、リビング、広縁、お風呂、洗面脱衣室、トイレ、階段
長く住んできたお家をライフスタイルの変化に合わせて生まれ変わらせました。最新の設備を導入しつつも、梁など今までにあった良いものは残し、温かみや思い出を大切にしたリノベーションをしています。
また、長年住んできたなかで気になっていた家事導線の改善や、お家の断熱性のお悩みも解決するため、間取りの見直しや断熱材、窓サッシの取り替えもしています。
まとめ
リノベーションは、お家の内装デザインも自由に一新できるため、好みのテイストを取り入れたデザインを楽しめます。近年人気が高まっている古民家風リノベーションは、日本らしさを取り入れ温かみのある空間づくりができることから、世代問わず多くの方に好まれています。また、中古物件を購入してリノベーションする際は、行政が実施する制度も利用して古民家を利用してより日本らしさのある住まいにリノベーションするのもおすすめです。